もうすぐ師走

あわただだしい11月もあっという間に過ぎて
あと二日すると12月　昔というか父が社長の頃は
12月が来るのが　大嫌いでした

商店街やスーパーの歳末大売り出し、クリスマスセール、新春売り出し
工場の中は、父の怒鳴り声が響きわたり戦争みたいな状態で
12月が来るのが恐ろしいほどでした。

時代は変わって　看板を使うセールはすっかりなくなり
今では1年の中でも　一番売上げが低い月になっています。

経営者になると今度はそう言う状況が恐ろしく
どっちにしろ　いつの時代でも　私にとって12月はろくな月では
ないようです。

ペンキと筆とで主体でやっていた頃に比べると
売上げ自体は2倍以上になってはいますが
利益率は格段に下がりました

納品する商品も格段にきれいにレベルアップはしているものの
あの頃の、作り上げる喜びほどでは　ないような気がします。

作業場の中も　ペンキで汚れることもなく
自分の手の爪も　ペンキは付いてはいないものの
そのかわり何かを失ったような気がすることがあります。

自分の手で動かす筆の　縦の線、横の線が文字になって行くことが
自分が嫌々ながらも　看板屋をしている証だったはずなのでしょうが

しかし過去を振り返って今を憂いても
何も変わらないので　今の時代の看板屋を
生き抜かなくてはならないし　そのために、平日、スタッフや家族と離れて
福岡にやってきたのですから。

幸いにも少しづつでは　ありますが
こちらの仕事も発生しつつあります。

来年の12月は心うきうき　晴れがましい気分でイルミネーションを
見ることがでるように　今年のイルミネーションを
心の目で焼き付けたいと思います。